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空き家買取の流れについて!空き家買取のメリット・デメリットもご紹介

空き家買取の流れについて!空き家買取のメリット・デメリットもご紹介

空き家買取とは、不動産業者に直接空き家を売却する方法で、スピーディーな現金化が可能です。
しかし、すべての空き家を買い取ってもらえるわけではなく、売却金額が市場価格より低くなるデメリットもあります。
この記事では、空き家買取のメリット・デメリットや流れについて詳しく説明します。

空き家買取のメリット

空き家買取のメリット

「空き家買取」とは、不動産業者に直接空き家を買い取ってもらう仕組みです。
通常、不動産を売却する際は不動産仲介業者を通じて買い手を探すのが一般的ですが、買取では買い手を探す必要がなく、直接業者に売却します。
買取業者は物件を購入後、リフォームしたり、更地にして活用したりします。
空き家買取には多くのメリットがあり、古い物件や管理が大変な物件の売却を考えている場合には、買取を選ぶのも良い選択肢です。
まずは、空き家買取のメリットについて詳しく説明します。

メリット①古い物件でも早期売却が可能

空き家買取の最大のメリットは、古い物件でも早期に売却できることです。
例えば、「空き家が長年放置されて建物が劣化している」「実家の古い物件が売れるか不安」といった場合でも、買取なら迅速に売却できます。
仲介の場合、売却に4〜6ヶ月かかることが多く、立地や築年数によっては1年近くかかることもあります。
しかし、買取業者なら査定から1週間から1ヶ月で売却完了が期待できるでしょう。
空き家を早く売ることで、固定資産税や火災保険料などの維持費からも解放されるのがメリットです。

メリット②取り壊し不要で売却できる可能性がある

古い空き家でも、買取によって取り壊さずに売却できる場合があります。
仲介での売却の場合、購入者が取り壊し費用を負担しなければならないため、取り壊し後でないと売れないことが多いです。
一方で、買取業者は資金力があり、自ら取り壊して転売することができるため、そのままの状態で売却できる可能性が高くなります。

メリット③家具付きでの引き取りも可能

買取業者によっては、家具付きで空き家を引き取ってくれる場合もあります。
仲介での売却では、家具を処分してから売却するのが一般的で、処分にはお金や時間がかかります。
家具引き取りサービスをおこなっている買取業者を利用すれば、家具の処分に悩むことなく、スムーズに売却できます。
ただし、家具を引き取ってもらう場合、買取価格が若干低くなる可能性があるため、事前に確認することをおすすめします。

メリット④契約不適合責任の免責

買取での売却では、契約不適合責任を免責してもらえることが多いです。
契約不適合責任とは、売却後に物件に不具合があった場合に売主が負う責任のことです。
例えば、雨漏りしているのに「雨漏りしない」として売却した場合、買主から修理請求や契約解除を求められることがあります。
しかし、買取の場合、不動産会社はそのまま購入し、「契約不適合責任を追及しない」という条件で買い取ってくれるため、古い物件でも安心して売却できます。

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空き家買取のデメリット

空き家買取のデメリット

空き家買取には多くのメリットがありますが、一方で、売却価格が低くなる可能性や、すべての物件が買い取られるわけではないというデメリットがあります。
そのため、状況に応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。
以下で、空き家買取のデメリットについて詳しく説明します。

デメリット①売却価格が低くなる

空き家を買取に出す場合、売却価格が市場価格よりも大幅に低くなるのが最大のデメリットです。
一般的に、不動産買取価格は市場価格の70〜80%程度ですが、特に劣化が激しい物件では50%程度にまで下がることがあります。
これは、買取業者が購入後にリフォームや解体をおこない、その後転売して利益を得るためです。
そのため、早く売れる反面、価格は低くなります。
時間に余裕があり、できるだけ高く売りたい場合は、仲介による売却を検討する方が良いでしょう。

デメリット②買い取ってもらえない場合がある

すべての空き家が必ずしも買取してもらえるわけではありません。
特に、「土地価格が非常に安く、解体も必要な物件」は買取対象外になることがあります。
買取業者が利益を出すためには、以下の条件が関係しています。

●買い取ってもらえない空き家:更地価格が解体費用と同等かそれ以下
●買い取ってもらえる空き家:更地価格が解体費用よりも高い


例えば、更地価格が解体費用よりも低い場合、買取業者が物件を取り壊して転売しても利益を得ることができません。
地方の物件では、これが特に顕著です。
したがって、地方の物件では、買取業者による買い取りの可否を査定してみないとわからないことが多いです。
場合によっては、売主が解体費用を負担して取り壊す必要があることもあります。

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空き家を買取業者に売却する流れ

空き家を買取業者に売却する流れ

空き家を買取業者に売却する際の流れは以下で詳しく説明します。

売却の流れ1. 問い合わせ・査定依頼

まずは買取業者に問い合わせをし、査定を依頼します。
弊社のような空き家買取に実績のある業者に依頼するのが理想です。
査定によって、どの程度の価格で買い取ってもらえるかを確認します。

売却の流れ2. 現地調査・査定金額の提示

買取業者が現地調査をおこない、空き家とその周辺環境を確認します。
調査後、査定金額が提示されます。
もし物件が遠方にある場合、売主が立ち会わなくても調査できる場合がありますので、担当者に相談してみてください。

売却の流れ3. 査定金額を元に詳細を打ち合わせ

提示された査定金額をもとに、買取業者と詳細な条件を打ち合わせます。
価格交渉や、残置物の撤去、売買の日程、必要書類の説明などをおこないます。

売却の流れ4. 売買契約を結ぶ

契約条件に合意した後は、契約書を作成して売買契約を結びます。
必要な書類は次の通りです。

●登記済権利証(登記識別情報):法務局で交付
●土地測量図面、境界確認書:法務局で取得可能
●固定資産税納付通知書:市町村から送付される
●印鑑証明書と住民票:役所で取得
●収入印紙:郵便局やコンビニで購入可能


また、実印や身分証明書も必要になるため、売買契約時に持参しましょう。

売却の流れ5. 決済・引き渡し

決済当日に「現金決済」または「口座振込」で決済をおこないます。
決済後、司法書士が所有権移転登記をおこない、空き家の名義が買取業者に変更されます。

売却の流れ6. 確定申告

売却により譲渡所得が発生した場合、確定申告が必要で、譲渡所得税を納める必要があります。
確定申告は売却の翌年、2月16日から3月15日の間に、住民票のある地域の税務署でおこないます。
譲渡所得は次の計算式で求められます。
譲渡所得=売却金額−(取得費+売却にかかった諸経費)
取得費とは物件の購入費用、諸経費にはリフォーム費用などが含まれます。
譲渡所得に税率をかけて譲渡所得税が決まります。
また、税率は保有期間によって異なります。

●短期譲渡所得(5年以下):所得税30%+復興税0.63%+住民税9%=合計39.63%
●長期譲渡所得(5年超):所得税15%+復興税0.315%+住民税5%=合計20.315%


相続によって得た空き家の場合、「空き家特例」により譲渡所得から3,000万円を控除できる場合があるため、確認しておくと良いでしょう。
適用には特定の条件がありますが、適用されれば譲渡所得税が軽減されます。
特例の適用条件には、建物の建設年、使用状況、耐震基準の満たし方などがあります。

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まとめ

空き家買取のメリットは、迅速な売却が可能で、古い物件でも取り壊さずに売却できる点です。
また、家具付きでの引き取りや契約不適合責任の免責もあります。
しかし、買取価格が市場価格よりも低く、すべての物件が買取対象とは限らないことには注意が必要です。